入管-永住許可

「永住者」の在留資格は、日本に継続して相当期間在留した後に、法務大臣から永住許可を受けることにより取得します。その要件は、「素行が善良であること」、「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」及び「その者の永住が日本国の利益に合致すると認められること」となっており、他の在留資格に比べて厳格な基準をクリアしなければなりません。また、原則として10年以上継続して在留しており、かつ申請時に有している在留資格の最長の在留期間をもって在留していることが条件となります。但し、当面、在留期間「3年」を有する場合も、この条件に該当するものとして取り扱われます。また、留学から就労・居住の在留資格に変更して在留して来た場合には、就労・居住に変更後5年以上の在留期間が要求されます。

日本人、永住者又は特別永住者の配偶者や実子等が永住許可の申請をする場合には、「素行善良」と「独立の生計維持」が要件から外され、継続在留期間も緩和されます。但し、「日本の国益に合致する」という要件は厳格に審査されます。永住者の新たな在留カードの交付を受ける際には、8000円の手数料を収入印紙で納付します。


入管手続事例Q&A

 弊所は、東京入管・横浜入管へのビザ手続の代行をお受けしております。なお、≪東方時報≫、≪聯合週報≫、≪華風≫等の新聞社の依頼を受けて、毎週ビザ、帰化などに関する解説を連載しております。

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 以下は、その摘録です。

事例Q&A―永住申請

改正入管法と永住者ビザ・5年在留期間
問:
 改正入管法の実施と伴い、永住者の制度が廃止になったと聞いています。それは本当ですか。これからも3年ビザで永住許可を申請できますか。また、どのようなビザの最大の在留期間を5年に延長されたでしょうか。

答:
 2012年7月9日に改正入管法が実施した以後でも、永住権、永住者の制度はそのまま留保されます。在留期間を最大5年に延長されたビザは:「技術」、「人文知識・国際業務」、「技能」等の就労ビザ(興行、技能実習ビザは除きます)、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」と「定住者」ビザです。「留学」ビザに5年在留期間の設定がありません。現行の制度として、3年ビザでそのまま永住許可を申請することは可能です。

Q&A―在留資格認定申請

日本国籍取得後の家族の呼び寄せ
問:
 私は6年前に「技能」の在留資格で来日しています。中国に25歳になる息子がいますが、私が帰化を申請した場合、息子も日本国籍が取れて、来日できるのでしょうか?

答:
 貴女が日本国籍を取得すると、息子さんは「日本人の実子」となります。日本人の実子は、(1)日本に住所を有する、(2)素行が善良である、及び(3)日本語能力がある(日本人の小学2年生以上)という条件を満たせば、帰化により日本国籍を取得する可能性があります。(1)の条件を満たすためには、長期ビザで来日して、一定期間以上在留しなければなりません。息子さんは既に成人していますから、定住者(日本人の未成年で未婚の実子)の在留資格を取得できません。従って、就労または留学の在留資格で来日して、一定期間以上在留してから帰化の申請をすることになります。

Q&A―就労ビザ

(NEW)就労の5年ビザの条件と永住申請
問:
 私は8年前に技能ビザで日本に上陸しました。今の仕事場で2年半近く働きました。店長はとても優しい方でこれからもずっと今の店で働くつもりです。今のビザは3年もので、期限は10月までです。今度ビザを更新したら永住を申請する予定です。去年入管法が改正され、技能ビザも最長5年の期間があると聞いています。すみませんが5年ビザを取得するための条件があったら教えていただきたいです。そして永住申請にあたり、5年ビザを持ったほうが3年よりいいのでしょうか。

答:
 就労の5年ビザは、次の①、②及び③に該当し、かつ④または⑤のいずれかに該当する場合に、許可されます:
① 本人が入管法上の届出義務(住居地の変更、転職等)を履行している。
② 義務教育期間の子が在留している場合には、子が小学校または中学校に通学している。
③ 就労予定期間が3年を超える。
④ 勤務先が上場企業、公益法人等であるか、または年間1500万円以上の源泉徴収税を納付している会社などの団体または個人事業主である。
⑤ 勤務先が上記④以外の場合には、本人が3年ビザを有し、かつ継続して5年以上にわたり当該就労の在留資格に該当する活動を行っている。
 あなたは⑤に該当するので、①から③の条件を満たしていれば、5年ビザを取得する可能性があります。
 永住が許可されるためには、原則として10年以上在留している必要があります。あなたは未だこの条件を満たしていません。
 永住申請の条件として、現在有しているビザについて最長の在留期間を許可されていることがあります。就労ビザの最長の在留期間は5年ですが、入管は、特例として、当面の間、3年ビザでも永住申請を認めていますが、5年ビザを取得していたほうが、永住申請には有利です。

Q&A―配偶者ビザ

(NEW)日配の離婚・離婚の届出・ビザ取り消し・再婚とビザ更新
問:
 私は「日本人の配偶者等」ビザを取得して今年の3月に来日しました。日本人夫にずっと部屋の中に監禁されたため、私は我慢できなくて日本に来てからわずか1ヶ月間で離婚しました。私は別の日本人男性と再婚するつもりですが、なかなか再婚の相手が見つけられなかったです。現在、離婚後既に半年以上が経ています。すみません、これから日本人彼氏ができて、再婚した場合、来年のビザ更新はできるのでしょうか。

答:
 貴女は改正入管法が施行された2012年7月9日以後に上陸許可を受けたので、離婚から14日以内に入国管理局へ離婚の届出をする義務があります。この届出をしないと、20万円以下の罰金が科される場合があります。一方で、日本人の配偶者が離婚して6ヶ月経過すると、日配ビザは取り消しの対象となります。入管からビザ取り消しの事情聴取の通知が届く前に再婚した場合には、おそらくビザの更新が可能となるでしょう。

Q&A―就労資格証明書(転職手続)

退職証明書の有効期限に関して
問:
 私は「技能」の3年ビザを持っていますが、今年の6月に前の店を辞めて、今は新しい職場を見つけています。日本で書類の有効期限が3ヶ月だと聞きましたが、転職手続の際、6月にもらった退職証明書はまだ使えるのでしょうか?

答:
 日本の官公署が発行する証明書類は、原則として認証日から3ヶ月以内のものが必要です。しかし、退職証明書のような私署証書類については、特に有効期限はありません。また、中国の公証書等の外国の官公署が発行する証明書類は、原則として6ヶ月が有効期限です。

Q&A―経営・管理(旧投資・経営)ビザ

(NEW)経営・管理ビザの対象の拡大
問:
 今年の4月以後に投資・経営ビザが経営・管理ビザに名称変更されるとともに、対象が外資系企業に限定されなくなったと聞いています。詳しい内容を教えてください。 

答:
 以前の投資・経営ビザの対象は、外資系企業に限定されていました。すなわち、対象となる事業を日本人または日本企業が起業し、かつ日本人または日本企業のみが投資している場合には、外国人が事業の経営または管理に従事しても、投資・経営ビザの対象にはなりませんでした。
 4月1日以後においては、経営・管理ビザの対象からこの制限が撤廃されました。その結果、経営・管理ビザの対象は以下の3つになりました:
 ①日本国内において事業の経営を開始してその経営を行い、または当該事業
の管理に従事する活動
 ②日本国内において既に営まれている事業に参加してその経営を行い、また
は当該事業の管理に従事する活動
 ③日本国内において事業の経営を行っている法人・個人に代わってその経営を行い、または当該事業の管理に従事する活動
 「事業の経営に従事する活動」には、事業の運営に関する重要事項の決定、業務の執行、監査の業務などを行う株式会社の代表取締役、取締役、監査役等の活動が該当します。「事業の管理に従事する活動」には、部長、工場長、支店長等の管理者としての活動が該当します。対象となる事業は安定性・継続性が認められるものである必要があります。
 外国で事業の経営・管理に従事している会社の役員または個人事業主が契約などのために一時的に来日する場合には、経営・管理ビザではなく、短期滞在ビザに該当します。
 経営・管理ビザは人文科学や自然科学の知識等を必要とする業務に従事する活動であるので、技術・人文知識・国際業務ビザと一部重複します。重複する場合には、基本的に経営・管理ビザが許可されます。業務内容に起業の経営・管理の活動が含まれているが、事業の規模等から経営・管理ビザに該当しない場合には、技術・人文知識・国際業務ビザが許可される場合があります。

Q&A―在留特別許可

(NEW)長期不法残留と在留特別許可
問:
 私は研修ビザで来日してから永住者と結婚して「永住者の配偶者等」のビザに変更しました。3年後に永住者と離婚して定住ビザに変更したが不許可になり、その後不法滞在者になりました。あれから20年間ずっと日本に滞在して、一度も中国に帰ったことがありません。すみませんが、今入管に出頭する場合すぐに強制退去になるでしょうか。日本に残る方法はあるでしょうか。

答:
 不法残留者が長期間にわたり日本で生活して、犯罪歴がない場合には、定住者の在留特別許可を取得する可能性があります。これは、日本に定着し、生活基盤を築いた事実を評価するものです。あなたは23年以上にわたり日本で生活し、そのうち不法残留してから20年になるので、必要書類を整えた上で入管に在留特別許可を願い出るのが良いと思います。過去において犯罪歴がないならば、すぐに強制退去になることは、まずあり得ません。

Q&A―その他

更新申請は何ヶ月前から可能か
問:
 私は日本人の配偶者で、在留期限が2011年2月中旬までです。早めに更新申請を出したいのですが、何ヶ月前から可能でしょうか?

答:
 在留期限の3ヶ月前から更新申請が可能です。