03.業務解説/入管手続・入管手続(Q&A)


Q&A―在留特別許可

(NEW)長期不法残留と在留特別許可
問:
 私は研修ビザで来日してから永住者と結婚して「永住者の配偶者等」のビザに変更しました。3年後に永住者と離婚して定住ビザに変更したが不許可になり、その後不法滞在者になりました。あれから20年間ずっと日本に滞在して、一度も中国に帰ったことがありません。すみませんが、今入管に出頭する場合すぐに強制退去になるでしょうか。日本に残る方法はあるでしょうか。

答:
 不法残留者が長期間にわたり日本で生活して、犯罪歴がない場合には、定住者の在留特別許可を取得する可能性があります。これは、日本に定着し、生活基盤を築いた事実を評価するものです。あなたは23年以上にわたり日本で生活し、そのうち不法残留してから20年になるので、必要書類を整えた上で入管に在留特別許可を願い出るのが良いと思います。過去において犯罪歴がないならば、すぐに強制退去になることは、まずあり得ません。


在留特別許可を通して配偶者ビザを取得した場合
問:
 私は現在オーバーステイ者ですが、日本人男性と結婚して、在留特別許可を申告する予定です。在留特別許可を通して、日本人の配偶者ビザを取得した場合、アルバイトや中国にいる子供を呼び寄せる等の面で、普通の日本人配偶者と同じ権利を享受できるのでしょうか?何かの制限を受けるのでしょうか? 

答:
 就労について制限がないことは、普通の日本人配偶者と同じです。中国にいる子供を呼び寄せ場合には、受け入れ側であるあなた自身の在留状況が安定したものになったと認められる必要があります。従って、自分のビザを更新した後に子供の在留資格認定証明書を申請したほうが確実です。

夫に収入がなくても在留特別許可が取れるのか
問:
 私は「研修」で来日しましたが、2年ぐらい前に研修を終えてから日本に不法残留しました。今は日本人の彼氏ができて、彼と結婚して、在留特別許可を申告しようと思っていますが、彼は去年の8月から失業しています。私はラーメン屋でアルバイトをしていますので、二人の生活は何とか維持できますが、このような状況で在留特別許可を取得することが可能でしょうか?

答:
 不法滞在者は就労することができません。貴女が入国管理局へ出頭して法務大臣に在留特別許可をお願いしても、「日本人の配偶者等」の在留資格を付与されるまでは、貴女が不法滞在者であることに変わりはありません。入管へ出頭後に貴女がラーメン屋でアルバイトを続けていることが判明すれば、直ちに入管に収容され、強制退去となります。従って、在留特別許可を取得するためには、アルバイトを辞め、かつ二人が少なくとも1年間生活できるだけの貯蓄があることを立証する必要があります。その原資は親族等からの結婚祝い金でもOKです。

在留特別許可の申告中に帰国できるのか
問:
 私は定住者で、夫は3ヵ月前に在留特別許可を申告しました。夫は、まだ私の親に会ったことがないので、一緒に中国の実家に行ってみたいと思っていますが、結果が出ていない状態で、私と夫は一時帰国できるのでしょうか?

答:
 貴女の夫は再入国許可が取れない状態ですから、帰国したら日本に戻ることは出来ません。

在留特別許可の申告中に離婚したらどうなるのか
問:
 私はオーバーステイ者ですが、日本人男性と結婚して、半年前に在留特別許可を申告しました。まだ結果が出ていませんが、今の夫とはどうしても一緒に生活できません。離婚して、他の日本人と再婚した場合、在留特別許可はどうなるのでしょうか?

答:
 あなたの場合には、本来ならば強制退去となるところを、現在の夫と日本において同居生活をしたいという理由で在留特別許可を出願したわけです。どうしても一緒に生活できないならば、出願の理由がなくなります。在留特別許可の出願はあくまでも退去強制手続の一環であり、通常の申請ではないので、離婚・再婚後に現在の出願の取り下げと新たな出願を行うということはできません。従って、現在の手続の中で在留特別許可の可否が決定されることになります。貴女の場合には、よほどの特別な事情がない限り、「身勝手な理由」と判断され、退去強制となるでしょう。

なお、現在の在留特別許可の手続は、以前と大幅に異なっています。以前は、日本人の配偶者の場合には、問題がなければ、最初の出頭申告から3ヵ月後程の2回目の出頭において、在留特別許可が出るという展開でした。しかし、「不法在留者半減」のキャンペーンが終了した後は、最初の出頭申告から数ヶ月から1年後に、再度の事情聴取を経て仮放免許可の決定が出ます。その後に、更に入国管理局の調査・審査が行われた上で、在留特別許可の決定が出るという流れになっています。

在留特別許可の申告中は本当に働いてはいけないのか
問:
 私は不法滞在者ですが、日本人女性と結婚して、今年の3月に在留特別許可を申告し、現在結果を待っているところです。今年の8月に子供が生まれたため、妻も働いていないため、生活がとても厳しいです。私のような事情があってもアルバイトをしてはいけないのでしょうか?

答:
 在留特別許可を申告しても、不法滞在者であることに変わりはありません。従って、アルバイトをすることはできません。なお、奥さんに疾病がある場合などには、日本人母子の救済のために生活保護が支給される可能性があります。

旅券を紛失した人も在留特別許可の申告が可能か
問:
 私は去年「商務」の短期ビザで来日しましたが、3ヵ月後に不法残留しました。知人の紹介を経て、今日本人男性と付き合っていて、結婚して在留特別許可を取得することを考えていますが、問題は先日来日の際の旅券を無くしてしまったのです。旅券をなくした場合でも、在留特別許可を申告することができるのでしょうか?

答:
 不法残留者であっても日本人と結婚する場合には、出生公証書、国籍公証書、陳述書、日本人の独身証明書(外務省の認証が必要)などを提出すれば、中国大使館領事部で独身証明書(婚姻要件を具備する旨の公証書)を発行してくれます。また、あなたの場合には、旅券の紛失を公告すれば、領事部で旅券の再発行も受け付けてくれる可能性があります。旅券がなくても、独身証明書を入手できれば、出生公証書、国籍公証書などを添付して市区町村役場へ婚姻届を提出できます。婚姻が日本人の戸籍に記載されれば、旅券がなくても、出生公証書、国籍公証書などを添付して入国管理局へ在留特別許可を申告することができます。